次、どこ行く? 旅に出たくなるウエブサイト|tabilover.jp

版画の世界へ。


このウエブサイトは読者の皆様のご支援により運営しています。
よろしければ、リンクのポストカードセットを購入していただけると嬉しいです!
tabiloverオリジナルポストカードセット

静岡の旧東海道に建つ『丁子屋』は、日本古来の「とろろ汁」が楽しめるお店。ここは宿場町である丸子(鞠子・まりこ)宿にある、慶長元年(1596年)に開業した、422年間もの長きにわたって営業を続けてきた名店だ。

 東海道の中でも、もっとも小さい宿場町であった丸子宿は、江戸から数えて20番目の宿場。三条大橋(京都)へと向かう隣の岡部宿との間には、険しい宇津ノ谷峠があり、その峠を越えるための腹ごしらえとして旅人にふるまわれていたのが、この地域の名産である自然薯(じねんじょ)を使った「とろろ汁」。

 このとろろ汁が丸子宿の名物となり、“丸子宿といえばととろ汁、とろろ汁といえば丁子屋”とまでいわれるようになったのだそう。

 そんな『丁子屋』は、旧東海道に関わる作品に度々登場し、歌川広重が『東海道五十三次』で描き、松尾芭蕉が『梅若葉丸子の宿のとろろ汁』と詠み、そして十返舎一九が滑稽本『東海道中膝栗毛』の作中でこの店でのエピソードを綴っている。『丁子屋』の建物は、昔ながらの“かやぶき屋根”が特徴的で、江戸、明治、大正、昭和とそれぞれの時代を重ねてきた趣のある古民家だ。

 部屋は全部で9つあり、『芭蕉さんの部屋』や『広重さんの部屋』、『弥次さんの部屋』、『喜多さんの部屋』など、丸子宿や静岡に関わりのある人物の名前がつけられ、各部屋には江戸時代の文化を偲ばせる置き物や浮世絵などが飾られている。代表メニューはもちろん、提携した地元の農家が大切に育てた自然薯のとろろ汁。これに駿河湾で獲れた魚介類などを添えた定食が全部で6種類。さらにムカゴの唐揚げやおかべ揚げなど、地元の一品料理も用意されている。

 歴史を感じる大広間で、さっぱりとした素朴な味わいでありながら、大地のエネルギーがいっぱいに詰まった一杯をいただいていると、江戸時代の旅人たちがこのとろろ汁でこの先まだまだ続く旅路への気力と体力を養っていたのだな……と、ノスタルジックな思いに浸れるはずだ。入り口には歴史資料館もあり必見だ。

丁子屋


このウエブサイトは読者の皆様のご支援により運営しています。
よろしければ、リンクのポストカードセットを購入していただけると嬉しいです!
tabiloverオリジナルポストカードセット

About the Author

コメントする

You may also like these

tabilover