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酷道と呼ばれる道。


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「酷道」という言葉をご存知だろうか。狭く、アップダウンが激しく、そして曲がりくねっていながら「国道」である道のことだ。日本の各地にそうした国道があってマニアに愛されているが、四国の国道439号線—通称”ヨサク”も日本を代表する酷道の1つ。そのもっともハードなセクション、高知県の大豊から徳島までは過酷だが、同時に美しい道でもある。

 国道439号線は、四国山地に沿って四国の背骨にあたる地域を東西に縦貫する道路で、全長は約350㎞。起点は徳島市内の本町交差点、終点は高知県中村市にある、国道56号線との交差点である。1980年代以降整備が進み、大豊から津野町までの区間は拡幅やバイパスが建設されて快適な道路になった。地元のタクシー運転手が「交通量も少ないし高速道路みたいになった」というくらい、快適な道となっている。

 しかし、大豊から徳島までの80㎞は、相変わらずの〝酷道〟ぶりだ。道は常に左右に曲がっていて直線と呼べる区間はごくわずか。また常にアップダウンしている感じで平坦な箇所も少ない。さらに道幅はクルマがすれ違いできないくらい狭く、さらに道の中央には苔が生えている場所も多く、バイクや自転車ではスリップに気を遣う。さらに小石や小枝、落ち葉などが落ちている箇所も多い。

 場所によっては、断崖絶壁なのにガードレールがない場所もあり、スリル満点。過去に落ちたのか、谷底に錆びついたクルマが放置されている風景も。

 この国道は時々、二手に分かれる。その中央に国道の標識が出ているのだが、一目ではどちらが国道なのかわからない。両方とも同じような幅だからだ。もっとも、結局どちらも国道439号線で、先で合流するようなのだが……。

 だが、狭く険しい道は決してつまらないわけではない。走破したいというチャレンジ心をくすぐるし、一瞬も気を抜けない楽しさがある。そして、道の左右には、日本の山村の原風景とも言える、美しい眺めが広がっているのだ。

 大豊〜徳島間のハイライトとも言えるのが、高知県・徳島県の県境にある京柱峠だ。京柱峠の名の由来は弘法大師だと言われている。阿波(現在の徳島)から土佐(高知)に向かったときに、この峠が麓の祖谷からあまりにも遠く、この峠を越えるのは京に上るほど大変だ……ということから、この名になったそうだ。標高は1123mだが、峠からは太平洋側に向かって連なる四国山地の威容が眺められ、またときには雲海も見られる。

 京柱峠から剣山の先までの約50㎞ほども、砂利が浮き、ところどころ舗装の剥がれた荒れた舗装路が続く。その先の神山町からはやや広い道となり、最後に長いトンネルを出ると徳島の街の灯りが見えてくる(夜ならば)。

 広くフラットな高速道路が好きな人ならただ辛いだけの道だろうが、交通量が少なくタイトで曲がりくねり、そして間近に山々が迫る自然に溢れた道は、まさに四国の大自然が感じられる貴重な場所。機会があればぜひ走ってほしい道だ。


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